介護職ではさまざまな理由で職場をすぐに辞めてしまったり、職場を転々としている方が大勢います。なぜなら、介護の職場では人間関係で悩んだり、待遇面や職場の方針に不満を抱えてしまうことが多いからです。
どの職種でもすぐに辞めてしまう方はいますが、介護業界ではとくに多いです。私自身、10年以上介護の仕事をしていますが、辞めていく方をたくさん見届けてきました。
ありがちな辞め方
・体調が悪いから休むと言ってそのまま辞めてしまう。
・突然来なくなる。
・上司や同僚とソリが合わずにモメて辞める。
どんな理由であれ「介護の職場をすぐにでも辞めたい!」と思っても、実際にはすぐに行動に移すことって躊躇してしまいますよね。
「どうすればスムーズに辞められるのか・突然辞める?それとも何か他にいい方法はあるの?」という方に向けて、介護の職場を辞めた後にできることや辞める前に知っておきたい注意点についてお話していきたいと思います。
もし介護の仕事をすぐに辞めたら・・・。
後先考えずに今すぐ介護の職場を辞めた場合、後悔する方が多いです。すぐに辞めたことで嫌な今の職場から開放はされますが、やっかいごとも増えます。
一方で「今の職場を辞めたいけれど、辞めるタイミングが分からない」と言って気持ちが中途半端のまま働き続けている方もいます。ではここで、辞める前のチェックポイントをまとめてみました。
辞めてもしばらく生活できる貯蓄はあるか
そもそも辞めることはいつでもできますが、辞めた後は現実と向き合わないといけないですよね。
次の職場が決まっているのであればなんの問題もありませんが、入職して間もないのに辞めたり、次が決まっていないのにすぐに辞める場合には経済的なことも考えておかなければいけません。
既婚者であれば家族と話し合っておく必要もありますし、独身や一人暮らしの方は最低でも3ヶ月分の生活費の貯蓄は用意しておいたほうがいいでしょう。
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職場を転々としすぎて職歴を傷つけていないか
辞めようか考えている方に確認していただきたいのは、今までの転職回数です。一つの職場で3年以上働いているならともかく、3ヶ月以内で5回以上転職している場合には注意が必要です。次の職場の面接で、もしかたらこんなことを聞かれてしまうかもしれません。
「今まで転職が多いし、3ヶ月くらいで辞めていますけど、なにか理由があるのですか?」
どんな理由であれ、「うちの職場に来ても同じように辞めてしまうのかな?」と思われても仕方ありません。既に上限を越えている方や、もう後がないと感じている方には、正社員からではなく派遣社員として働くのも一つの方法です。派遣社員であれば契約ごとに働くので、職場を変えても職歴を傷つける心配はありません。
介護職ではなく一般企業への転職を考えている
「もう私には介護の仕事は向いていないのかな・・・?」と考えている方も多いでしょう。じつは私も一般企業への転職を考えたことがある一人です。しかし、現実はなかなかうまくいきませんし、こんな壁にぶち当たりました。
介護職から一般企業への転職を挫折した理由
・介護職から一般企業の転職でも給与が下がってしまう。
・介護職以外できる仕事がなかった。
・年齢制限でアウトだった。
・条件に「大卒以上」となっている企業が多かった。
20代前半の方なら、一般企業への再就職や専門学校へ通うことも可能ですが、30代を越えてしまっている方は、なかなか難しいのかな?というのが正直なところです。
介護の職場を辞めるべきタイミングとは?
ここまで書いたように、「すぐに辞める」ことは簡単なことですが、辞めた後にはなにかと考えなくてはいけないこともあります。ではどのタイミングで辞めるのがベストなのでしょうか?
ボーナスを貰った後
ボーナスが貰えるタイミングは職場によって違いがありますが、15万円~40万円といったところでしょうか。まとまって頂けるお金があれば、次の職場が決まっていなくてもボーナスで1ヶ月くらいは生活費に当てられますよね。ボーナスと合わせて貯金もあれば余裕持って転職活動ができるでしょう。
ちなみに介護の派遣では、登録から就業開始まで最短5日で働ける求人サイトもあります。派遣や正社員など今までの悩みやこれからの目標に合わせて仕事選びが可能です。
心身共に限界を越える前
今の状態が心身ともにまいってしまっている場合、決してムリをしてはいけません。介護業界では、精神的に悩んで心療内科に通っている方もけっこう多いのが現実です。
このような場合には、すぐに上司へ現状を伝えて休職か退職を申し出てもまったく問題ありませんよ。限界を越えてからでは今後の転職に支障をきたしてしまうし、働けなくなってしまったら元もこうもありません。
施設長が変わる時
私が職場を転職したタイミングはまさにこれでした。施設長が変わると色々なことが大きく動きますので意外とすんなりです。私の職場では施設長が変わったタイミングで4,5人辞めました。
ただし、必ずしも施設長が変わるとは限らないし、自分自身がその時辞めたいと思ってるかどうかわかりません。
引っ越しや家庭の事情を辞める理由にできる時
こうした辞め方はやむを得ない理由であるため、説得されたり気まずくなったりしないある意味1番有効的な辞める理由かもしれません。しかし、注意しておきたいのはうそをつかないようにしたほうがいいです。
うそを言って、引っ越しもせず職場も前の職場から距離も離れていないと、街でばったり前の職場の職員と遭遇したり、施設同士の繋がりで噂になる場合もあるからです。正当な理由であればいいですが、後々やっかいなことにならないようにしましょう。
まとめ
いかがでしょうか。
介護の職場ではすぐに辞めたいと悩んでいる方が多いです。しかし、間違った辞め方をしてしまうとあとあと後悔したり、思わぬトラブルにも巻き込まれてしまうこともあるのです。
ここでお話したことをふまえ、次の転職につなげていただければと思います。